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〜 ローソンの物流戦略について 〜

聞き手 まずはじめに、貴社の物流戦略において大切にされていることを教えてください。
森山さん 当社は物流戦略に関して、大きく3つの柱を置いています。
一つ目は、「お店への安定供給」です。つまり商品を安心・安全に届けることですね。我々は毎日千台以上のトラックを動かしていますが、定時に、発注された数量を正しく配送することを基本としています。
二つ目は、「社会に受け入れられる物流」です。我々の店舗の多くは街中にありますが、残念ながらすべての店舗に専用の駐車場を設けているわけではありません。そういった場所に納品するときには、交通法規を遵守することは当然ですが、車道や歩道の交通の邪魔にならないように、また夜間は騒音に配慮することなどを心がけています。
三つ目は、「コストダウン」です。これらの活動をしながら、いかにローコストを実現するかということです。
聞き手 よくローソンマークのトラックを見かけます。
森山さん 当社では、保管温度によって分類した3つの納入センター(@チルド・米飯類Aドライグロッサリー類B冷凍・アイスクリーム類)から運ばれています。この中でも、チルド・米飯センターからの配送については、1日3回納品していますが、皆さんがよくご覧になるマークがついているのはこのトラックです。ちなみに、ドライグロッサリー類と冷凍・アイスクリーム類については、1日1回、夜間に納入しています。
聞き手 1日3回、定時に配送されることが基本とのことですが、渋滞なんかで遅れたりすることもありますよね?
森山さん 大雨が降ったりすると、首都圏では渋滞して遅れてしまいます。お店に対しては、「この時間に届けます」と約束しているわけですから、その期待に応えられないと、お客様にも迷惑をかけてしまいます。
聞き手 ちなみに、どれぐらいの遅れであれば許容されるものなのですか?
森山さん こちらの社内的なルールとしては、道路事情も鑑み30分以内は許容範囲としております。しかし、個々のお店によっては、少しの遅れでもご理解いただけない場合もあり、悩ましいところす。
聞き手 例えば、お昼休みの時間帯に、お弁当がまったく届いていないといったこともあり得るのですか?
森山さん お昼までにある程度余裕を持った納品時間帯を設定しているので、通常の渋滞でお昼を越えることはありませんが、自然災害が起こった場合はあり得ます。出荷場所の位置関係により、他社のお店には届いているのに、ローソンには届いていないとか。これは困ります。
聞き手 御社の輸送全体の中で、トラック輸送の占める割合はどのくらいですか?
森山さん ほぼ100%です。
聞き手 そうなると、自然災害によって道路ネットワークが麻痺したときの影響は大きいですね。
森山さん 当社は47都道府県すべてに出店していますが、必ずしも出店しているすべての県に製造工場や物流センターといった物流拠点を配置できているわけではありません。例えば四国だと、物流センターが香川県にあるのですが、高知県にはそこから配送しています。高知県までの幹線道路が災害によって通行止めになると、迂回せざるを得ないので、大変です。
聞き手 迂回路を取るかどうかの判断も難しいですよね。
森山さん そうです。いつ通行止めになって、いつ解除されるのかがわからないのが困ります。どういう基準で通行止めにして、どういう基準で解除されるかもわからないし。だからドライバーに待機してもらうしかない状況が多いです。
同じように東北でも、高速道路を使用して他県に商品供給していますが、冬場高速道路止まることがあります。これも厳しいですね。通行止めが長時間に渡る場合は、他エリアからの商品供給を検討する必要があります。
聞き手 災害対策で道路行政に望むことは何かありますか?
森山さん とにかく災害に強い道路ですよね。可能かどうかはわかりませんが、通行止めにならない道路が理想です。少なくとも多少の雪や台風では麻痺しない道路を望みます。
それと、通行止めになったときに、復旧の目処を早く伝えてほしいというのもあります。こちらとしては、それによって迂回路を進むのか、その場で待つべきなのかを判断できます。どこでそういう情報が発信されているのかわからないのですが、そういう情報を早く正確に教えてほしいです。
聞き手 話は変わりますが、「社会に受け入れられる物流」ということで、なにか取り組まれていることはありますか?
森山さん 物流面でも社会に認められる存在であり続けたいということで、ドライバーのマナーアップキャンペーンを実施しています。お店から、ドライバーのマナーについてのコメントをもらい、それをドライバーにフィードバックしています。この取組によって、最近では、ドライバーのマナーについて、お客様からお褒めの言葉をいただけるケースも見られるようになりました。
聞き手 エコドライブなども実践されていますか?
森山さん アイドリング・ストップについては、環境、騒音防止の観点から積極的に実施しています。また、運行管理ステムで走行記録をとっているので、急発進、急ブレーキなどの警告もドライバーに施しています。
聞き手 日本の道路は十分整備されたとお感じですか?
森山さん 個人的にはいろいろありますが、我々の立場からすれば道路が整備されれば、さまざまな展開ができるのでありがたいことではあります。
例えば、和歌山県の紀伊半島の先っぽとかにも店舗があるのですが、高速道路は当然つながっていないので、配送は大変です。そういうところの道路インフラ整備が進めば、もっと鮮度の高い商品を運べると思います。高知県も両端が長いので、高速道路が延びれば店舗展開も広げられるでしょう。
聞き手 ありがとうございました。
